ベーシックでありながらも、旬な遊び心やヒネリがさりげなく加えてある。ウオモが思うこなれた大人のおしゃれとはそういうことですが、それを実現させるためにはちょっとした“コツ”が必要です。そもそも今の気分ってなに?サイズ選びでおしゃれが変わる?トレンドの色って? etc…。そんなことばかりを日々考えながら過ごしているスタッフが、本気でユニクロのアイテムを選んだらどうなるのか!? 服選びやスタイリングがいつもより楽しくなる、隠れた名品をご紹介します。
今回のセレクター
ウオモ編集部 吉崎哲一郎
1979年生まれ。「いい年して…」と他人に言わせない、適度なかわいげと遊びのあるスタイルが好み。ベーシックな中にも品よく、がモットー。
スタイリスト 片貝 俊
1982年生まれ。ウオモをはじめ雑誌、広告、ブランドカタログなど多方面で活躍。シンプルだけど少しクセのある、半歩先を狙う大人にちょうどいいファッションを提案。
今、買うべきアウターって?
吉崎
「スイングトップは個人的に昔から好きで着ているんですが、ファッション的に今年は特に注目だよね。」
片貝
「気分ですよね。色々出てますけど、ユニクロのスイングトップはシンプルでスタンダード。余計な足し引きがないところがいいんですよね。そういう定番性が今っぽいと思うし、コーディネートもしやすい。特に何を着たらいいかよくわからない今の時期にスイングトップは重宝すると思います。」
吉崎
「ずっとロングコートのトレンドが続いていたから、そろそろショートブルゾンを着たいなってところもあるしね。個人的にはジャストよりも2サイズくらい上を選んでゆったり着たいかな。」
片貝
「確かに。ジャストで着ると、おじさんぽく見えちゃうかもしれませんね。サイズを上げるだけで今っぽさはぐっと上がりそうです。あ、吉崎さん、しかもこれ撥水加工済みですよ。雨多めの季節にもバッチリです。」
吉崎
「なおさら、買いだね。」
【アイテム】
スイングトップブルゾン
多少の雨や水ならはじく耐久・撥水加工仕様。ポリエステル素材で着心地がしなやかなのもポイントです。クラシックなチェックの裏地がアクセント。
素材が違うだけで、印象は全然変わる!
吉崎
「片貝くんが選んだそのニットポロ、いいね。」
片貝
「これはいいですよ。品があるし、ベーシックで使いやすそうだし、色合いもいいし。僕の中ではかなり名品です。」
吉崎
「ただこれだけ薄手だと体型が隠せないから個人的にはちょっと怖いんだよね(笑)。」
片貝
「でもこれ一枚で成立しちゃう洒落感があるでしょ。あれこれ気にすることなく、おしゃれにちょっと気を遣っている感じが出るじゃないですか。中に白T合わせればそんなにダイレクトに体型拾わないし。ケアが大変そうなイメージありますけど、これは自宅で洗えるってのがミソ。毎日気兼ねなく着られるっていうのもいいんです。」
吉崎
「なるほど。確かにね。僕はやっぱり王道のカノコ編みのものが安心かな。おじさんっぽいイメージがあるかもだけど、ゆったりめのシルエットなら今の気分だし。ただこれはカノコ素材に一見、見せつつ実はドライ系の機能素材。この夏はスポーツミックスもトレンドだから、こういうのをあえて綺麗めのスラックスに合わせるっていう感じがいいかなと。ちょっとビッグシルエットなのも今っぽいし。」
片貝
「ワイドパンツとか合わせるのも気分ですよね。」
【アイテム】
左:ウォッシャブルニットポロシャツ(半袖)
しなやかなニット素材は着心地がストレスフリー。自宅で洗濯可能でケアが楽なのも魅力だ。デニムでカジュアルに、スラックスで上品にと着こなしの幅も広い!
右:ドライEXボーダーポロシャツ(半袖)+E
汗をかいてもすぐ乾く機能素材ドライEXを使用。カノコ素材とはちょっと違う、ざっくりとした素材感も着こなしに個性を添える。少し大きめのシルエットも旬。
トップがシンプルになる夏こそ、ボトムにこだわりたい
片貝
「このアンクル丈のパンツは、僕的にかなりツボですね。」
吉崎
「片貝くん、アンクル丈大好きだもんね。アンクル丈は足元にヌケ感が自然に出るから、俺も重宝している。」
片貝
「しかもこれ、さりげなくウエストがゴムなんですよね。その上ベルトループもついている。ベルトありなしどっちもいけちゃうって実は便利で、コレが意外とないんですよ。軽くてラクにはけて、これはかなりいい。」
吉崎
「少しゆったりした腰回りからすっきりテーパードするシルエットもモダンだよね。トレンド感があるし、コーディネートしやすいし、これは便利そう。」
片貝
「結局こればっかりはいてしまうパターンになるやつですよね。吉崎さんはスイムショーツ?早くない?」
吉崎
「いや、スイムショーツって今のうちに買うべきだと思うんだよね。必要に迫られてからじゃ夏は終わってしまう。むしろこれを機に今年の夏が始まると言っても過言ではない…。俺らの年でも、そこは毎年アップデートさせたい。」
片貝
「でも確かにこれ、デザインいいですよね。さすが、トーマス・マイヤーが手がけているだけのことはある。シンプルだけどちょっとモードな感じもするし。普段ばきもできるかも?」
吉崎
「まあ、完全に街ではくのはハードルが高い気がするけど、キャンプとかのアウトドア系のレジャーには良さそうだよね。これにちょっと浮かれたTシャツを合わせて、体全部で夏を受け止めたい!(笑)」
【アイテム】
左:イージーアンクルパンツ(ピケコットン・丈標準65~71cm)
ウエストにプリーツ入り。余裕のある腰回りから裾にかけてスッキリとテーパードするシルエットが美脚を演出。素材感が上品で印象もシックだ。
右:スイムショーツ ※5月中旬販売予定
トーマス・マイヤーとのコラボレーションで完成したスイムショーツ。シンプルだがどこか品のあるデザインが魅力的。リゾート先ならこのまま街を歩いてもOK。
UNIQLO and JW ANDERSONのTシャツは、欲しい。
片貝
「吉崎さんが選んだ白T、いいですよね。生地感厚めでシルエットもちょっとゆったりしていて。すごく今の気分にマッチしている。」
吉崎
「裾にロゴの刺しゅうが入っているんだけど、身生地と同色でさりげないのがいいんだよね。ただの無地のポケットTシャツじゃないですよと。片貝くんのは、カモメ?」
片貝
「カモメちゃん、可愛いでしょ。このほんの少しシュールな遊び具合が、JW ANDERSONっぽくていい感じです。」
吉崎
「ちょっと目つきが悪いのがいいよね(笑)。」
片貝
「そう、それがいいんですよ。可愛いようで、実は可愛くなりすぎてないところがミソ。キャラクター系のTシャツは今季も注目だと思うんですが、コレは値段的にも手を出しやすいし、すごくいいバランスのアイテムだと思います。」
吉崎
「うん、これくらいならさらっと着られそう。」
片貝
「しかもこのカモメシリーズ、バッグもあるんですよ。それも可愛い。」
吉崎
「確かにデザイナーのジョナサン・アンダーソンのセンスとユニクロの世界観がうまくミックスされているね。」
片貝
「そのポケットTシャツといい、絶妙にトレンドを押さえるところがさすがです。」
【アイテム】
左:グラフィックT(半袖)+E
イギリスのブライトンビーチにからインスパイアを受けた今季のUNIQLO and JW ANDERSON。ビーチを飛ぶカモメを表現したグラフィックはデザイナーもお気に入り。
右:ウォッシュT(半袖)+E
厚めの生地と少し大きめのシルエットという組み合わせが今季的。生地感もしなやかで適度な品のよさが漂うところがいい。白に加えカーキ、ネイビー、オレンジの4色展開。大人買いしたい。
※「ウォッシュT(半袖)+E」は人気商品のため、品薄となっております。売り切れの場合はご容赦ください。
(後編に続く)
【Staff Credit】
Photo:Yuichi Sugita
Composition & Text:Jun Namekata[The VOICE]