Clothes for Smilesプロジェクトは、ユニクロが行うCSR活動の一つです。2012年秋冬のヒートテックとウルトラライトダウンの売り上げから10億円のファンドを設立し、そのうち5億円が未来をつくる子どもたちのための8つのプロジェクトに、5億円がユニセフの支援に活用されています。
すべての子どもたちが学校に通えるようにという願いのもと、ユニクロは日本企業として初めてユニセフとグローバルアライアンスを結び、ユニセフのSchool for Asiaイニシアチブをサポートしています。
今回は、その支援先の一つ、フィリピンのSan Felipe Central Schoolという小学校を訪問しました。全6学年で約850人の児童がいるこの小学校は、フィリピンの首都、マニラから飛行機で約1時間、さらに車で約2時間半のCamarines Norte州Basud市San Felipeという村にあります。
フィリピンの学校には、手洗い設備やトイレなど、衛生的な環境が守られていない学校が多く存在します。日本では当たり前に行われる手洗いも、まだ習慣化されていない地域も多く、下痢などで学校を休む子どもが後をたちません。
この小学校では、ユニセフの働きかけで、先生と親がお金を出し合い、各学年に一つずつ手洗い場とトイレを設置。先生や親に衛生管理の大切さを伝え、子どもたちへの教育を後押しています。すでにその取り組みが実を結び始め、楽しそうに歌をうたいながら、手を洗う子どもたちの様子が見られました。
現在フィリピンでは、約90%の子どもが小学校に入学していますが、その25%は、不衛生な環境を原因とする病気、家計を助けるための労働、あるいは地域によって武装グループへの参加などの理由のために小学校すら途中でやめざるを得ず、卒業することができません。しかし、子どもたちが自分の未来を切り拓くためには、教育を受けることは欠かせないのです。
そのために、ユニクロとユニセフが取り組んでいるのが、「子どもにやさしい学校」を広めることです。子どもにやさしい学校とは、衛生的な環境が整い、高いスキルを持った教員がいて、教材や文房具がそろい、誰もが差別なく平等に扱われ、保護者やコミュニティも学校運営に参加する、といった条件を満たした学校です。
ユニクロは、現在フィリピンに11店舗を展開。この夏には、さらに6店舗をオープン予定です。今後も、生まれた場所や、育った環境に関わらず、学校に通い続けられる環境を整える応援をすることで、フィリピンという国と共に成長していきたいと考えています。
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