フィリピンでは約25％の生徒が高校を卒業することができません。その主な理由が、働いて、生きていくお金を稼ぐため。でも高校を卒業していない子どもたちが就ける仕事はごく限られています。そんな現実を前に、子どもたちは働きながらも、高校卒業資格を取って専門学校や大学に進学し、自分の可能性に挑戦することを、諦めてはいません。
そんな子どもたちを応援するのが、フィリピン政府が推進する、高校卒業資格取得のためのオープン・ハイスクール・プログラム。でも土曜日に実施されるこのプログラムは教師たちのボランティアによって支えられているため、教師の数が足りません。進み具合や理解度の異なる約100人の生徒に対し、教師がたった1人ということも。プリントを使った自主学習を基本に、分からないところを教師が個別に教えますが、生徒一人ひとりに十分時間をかけることができません。時には教師が専門外の科目を受け持たなくてはいけないこともあります。
そんな状況の中、Clothes for Smiles*の一つ、e-Educationプロジェクトは、フィリピンミンダナオ島にて、地域で評判の先生の授業をDVDにし、無料で提供することで子どもたちの勉強をサポート。自主学習では理解が難しい数学や物理を中心に、高校卒業資格試験の合格を後押しします。
マイリンは現在、20歳。オープン・ハイスクールに通う生徒の1人です。高校2年生の時に父親を亡くし、経済的な理由から学校を中退。今は叔母と暮らしながら、平日ファーストフード店で働いています。そんな彼女が目指すのは弁護士。
「卒業資格を取ったら大学に進学して、弁護士になりたい。家族や、困っている人を助けたいから。仕事の休憩中や家に帰った後も勉強しているけど、数学が苦手。自分だけでは分からないことがたくさんあるから、DVDで先生の分かりやすい説明が聞けてとても助かる」
マイリンのように、働きながらオープン・ハイスクールに通い、高校卒業資格の取得を目指す子どもたち。ユニクロはe-Educationプロジェクトを通じ、彼らの夢を応援しています！
*Clothes for Smilesはテニスプレーヤー、ノバク・ジョコビッチ氏とユニクロが共同発案した、世界中の子どもたちの夢と未来を応援するプロジェクトです
■Clothes for Smilesとe-Educationプロジェクトについて、詳しくはこちら